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保育士の実技試験について|合格率や課題内容
保育士の「お仕事お役立ち情報」
2021/12/1

保育士の実技試験について|合格率や課題内容

 

保育士とは保育園などの児童福祉施設で子どもたちと関わる専門職員のことで、国家資格を必要とします。

 

本コラムではその資格試験のうち、実技の合格率や課題の内容にフォーカスしてみましょう。

 

 

 

保育士実技試験とは

 

春と秋の年 2 回実施される保育士試験は、筆記試験と実技試験の 2 段階の評価による構成となっています。

 

筆記試験は全 9 科目から出題され、いずれも 6 割以上の得点が合格条件とされているため合格率は約 25%前後という厳しさです。

 

一方実技試験は平均して 8~9 割近くの高い合格率を誇り、コロナ禍の影響により実技のみ実施された2020 年度の 1 回目試験でも約 75%という数字が示されています。

 

ただし筆記・実技を合わせた合格率はおおむね 24%前後とされ、国家資格の中でも保育士は合格難易度の高い部類といえるでしょう。

 

保育士は子どもたちの保育にあたり、遊戯や工作などのレクリエーションを行う必要があるためそれらの技能を有する必要があります。

 

 

以下に実技試験の 3 分野について、内容と対策を見てみましょう。

 

※ 出 典 : 一 般 社 団 法 人 全 国 保 育 士 養 成 協 議 会 . 「 令 和 3 年 実 技 試 験 概 要 」 . https://www.hoyokyo.or.jp/exam/pasttest/42.html(2021-11-20).

 

※出典:厚生労働省.「保育士試験の実施状況(令和 2 年度)」.
https://www.mhlw.go.jp/content/000656128.pdf(2021-11-20).

 

 

 

保育士実技試験の「音楽表現」の内容と対策について

 

保育所では保育士が楽器を演奏して子どもたちと一緒に歌うといったシーンがあるため、音楽表現に関する技能をはかる必要があります。

 

 

2021 年の試験では『大きな栗の木の下で』『ニャニュニョのてんきよほう』の 2 曲が課題として出されました。

 

これはピアノ・ギター・アコーディオンのいずれかで演奏することが求められ、楽譜の持ち込みは許可されています。

 

上記楽器の基本操作に習熟していることはもちろん、添付楽譜のコードネームを尊重して演奏するように明記されている点がポイントといえるでしょう。

 

 

また、ピアノ以外は楽器を持参すること、ギターはアコースティック、アコーディオンは独奏用とそれぞれ指定があります。

 

これらの規定を遵守して臨むことが基本の対策といえます。

 

 

 

保育士実技試験の「造形表現」の内容と対策について

 

子どもたちによる工作の時間などで、絵を描く機会が多く設けられています。

 

保育士実技試験でもこうした項目があり、絵画表現におけるテストが実施されます。

 

試験当日に描写内容の設題文が発表され、それに従って進行。

 

 

持ち物としては HB~2B までの鉛筆またはシャープペンシル、12~24 色程度の色鉛筆、消しゴ ムと時間表示機能のみの腕時計が許可されています。

 

試験時間は 45 分間で、A4 サイズの用紙に縦横 19cm の枠で絵を描くことが条件です。

 

筆箱は持ち込み可ですが上記のいずれも人物のイラストがついたものは不可、また摩擦熱で消えるタイプの色鉛筆も使用できません。

 

 

以上のような厳しい要件がありますので、まずは規定に違反しない道具の準備が求められるでしょう。

 

また、当日発表される設題の問題文を熟読し、試験の意図を的確に汲んだ絵を描くことが合格のポイントです。

 

 

 

保育士実技試験の「言語表現」の内容と対策に ついて

 

保育所ではまだ十分な日本語能力を獲得していない幼児を相手とするため、保育士はわかりやすく短時間で言葉を伝える必要があります。

 

そのための発声の仕方、言葉遣いの方法、子どもたちに向けた話し方なども重要な技能です。

 

2021年の試験は『ももたろう』『3 びきのこぶた』『おおきなかぶ』『3 びきのやぎのがらが らどん』が課題として挙げられ、これらのあらすじを各 3 分間で 15 人程度の子どもたちに向け て話すという想定で実施されました。

 

子どもたちの年齢は 3 歳と仮定し、幼児が楽しんで話のあらすじを理解できるよう、適宜身振り手振りを交えることも指定されています。

 

実物の絵本や道具の使用は不正行為とみなされ、即時失格の上当該年から 3 年以内で受験不可になるという厳しい処遇となるため注意が必要です。

 

 

3 分間という短い時間でわかりやすく要点をまとめることと、子どもを飽きさせないアクションといった演技力の工夫が合格のポイントです。

 

 

 

まとめ

 

保育士試験における実技試験は、先述のように高い合格率を誇ります。

 

しかし禁則事項も多く、実施要項をよく把握して適正に望むことが肝要です。

 

音楽・造形・言語の要素をバランスよく習得するためには実地の訓練が不可欠であるため、試験前から子どもたちの前で練習するなどの準備をしておきましょう。